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石井製綿所について

おだやかな瀬戸内海に面する岡山県笠岡市。
石井製綿所はこの地で、綿にまつわるさまざまな製品を生み出しています。

つかっている綿は、世界の綿花の産地から届いたもの。石井製綿所の1日は、まずその綿花をほぐすところから始まります。機械をつかって繊維の方向を整え、シート状に仕上げて一枚ずつ重ね合わせるとふわふわの綿が出来上がります。

小さな製綿所の日々は晴耕雨読。綿が本来もっているやわらかくふんわりとした特性を最大限に生かすため、雨の日は製綿作業を行っていません。

製綿について

綿にはさまざまな種類があります。繊維の細いものや太いもの、短いものや長いもの、油分の多い綿など、産地や品種によってそれぞれに特徴をもっています。
石井製綿所では、それらの綿を組み合わせて、用途に応じて製綿しています。

世界の産地から圧縮して届けられた綿は、まず開俵して空気をたっぷり含ませ、ミキシングという工程で綿をほぐしていきます。葉や枝などの異物を除去したのち、カーディングと呼ばれる繊維を櫛で梳(と)きならしていく工程で、繊維の方向を均一に揃えていきます。製綿機内部で生じる風圧で繊維が乱れないように、ゆっくりとした回転数で製綿し、なめらかでふんわりとした綿に仕上げていきます。

綿の繊維の断面は空洞になっています。この空洞にたっぷりと含まれる空気がやわらかさを生み出し、暑い時には汗を吸収し、寒い時にあたたかさを保ってくれます。
石井製綿所では、この天然素材がもつ特長を昔も今も大切に、丁寧に製綿しています。